2005/3/20(日)20:47 - とらん・ぶるぅ☆ (男)
みなさまこんにちは。オリエント急行にも使われたことが有る
コートダジュールプルマンに乗車する機会がありましたので、レポします。
ゲートでチケットに鋏を入れてもらい、ホームの専用待合所で待っていると、
時刻が近づいてくると、乗客の名前が一人一人呼ばれ、順番に車内へ案内されます・・・
と、あたかも本物の列車のような演出ですが、実はこれは箱根に昨日開館したばかりの、
箱根ラリック美術館の特別展示ル・トランでの入場の様子です。
ここは、ガラス工芸家のルネ・ラリックの作品が展示されており、
その作品の一つとしてワゴン・リ車のサロンカーの内装があります。
美術館本館もじっくりと見てまわるとあっという間に時間が過ぎますよ。
外にブガッティが一台でんと置いてありますが、このエンブレムも作品の一つだそうです。
さて、そのサロンカーの見学コースはただ見るだけではなく、
車内でのティータイムを楽しんでもらおうという粋な演出です。
全席予約制1時間ごとでしかも席数が極めて限られており、なんとか最終列車(?)の
予約をとることが出来ましたが、午前中のほうが予約がとりやすいそうなので、
見学される方は早めに行かれるといいでしょう。
美術館の入場料とは別で、予約受けつけは当日のみ、館内のレストランで受付になります。
車両は、かつてパリとニースを結んでいたコートダジュール号に使われた
サロンカー(プルマンカー)で、ナンバーは4158号。
17年前にパリ発東京行きオリエント急行で日本へやってきて、
日本中の線路を走りまわったこともある経歴の持ち主です。
外観はNIOE時代のものがそのままで、
車体表記はSBBスイス連邦鉄道へ移籍した後の表記になっており、
オリジナルのCIWL仕様に戻されているわけではありません。
車内へは連結面からの入場になります。
中へ入るとテーブルは既にセットされており、一人一人席へ案内されます。
本日のケーキは木苺のタルトでした。酸味と過ぎない甘味が程よい感じで美味しかったですよ。
飲み物は特に指定しなければコーヒーが出てきますが、
予約時に紅茶やジュースを指定することもできるそうです。
トッピングに、クリーム、シナモンシュガー、ジャムも用意されています。
席へ付くとコーヒーがサービスされます。
時間はたっぷりあるので、ポットに入ったセルフサービスです。
一通り席についたところで、車両に関する話や内装に関する見所などの説明があります。
ガラス細工のレリーフが光にあたって浮かび上がり、とても綺麗です。
コンパートメントのうち1室だけ、違う意匠の内装になっています。
このへんは展示のメインですので詳細は避けます。(^^;
シェードは皮製で窓も開く構造にはなっていますが、
車齢が車齢だけに、うっかり動かすとどうなるか分からないとのこと。
空調も入れると車体への影響がわからないので、冷暖房は入れないそうです。
寒い場合はひざ掛けがサービスされます。
ランプ類も現地調達で車両の維持管理はVSOEを所有するオリエントエクスプレスホテルズ社の
バックアップを受けているようなお話でした。外観もそうでしたが、内装に関しても
SBBから譲渡された状態をそのまま維持する、というのが方針のようです。
車内では実際にVSOEに乗車された方も同席されており、話も盛り上がって楽しく過ごすことが出来ました。
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