2003/10/16(木)21:06 - 電池屋 (男)
福島を定刻で発車した後、携帯に1通のメールが届く。
「題名:速報
内容:踏切事故で、宇都宮〜上野間不通」
やがて、列車は郡山に定刻に到着をする。
時間を過ぎでも、発車しない。
「今朝ほど、宇都宮線内で起きました、踏み切り事故の影響
で、全線運休をしています。当列車は郡山を9時頃出発を予定
しています。」と車内放送される。「遅れても、1時間位であ
ろう」と予想を立てて、様子を見ることにする。ドアは開けら
れたままなので、一旦ホームへと降り深呼吸や飲み物を買って
列車へと戻る。9時頃「発車しますので、列車にお戻りくださ
い。」と案内が入り、9時過ぎ郡山を出発する。20分ほど走
った所で、停車をする。「前の電車が停車しているため、本列
車も停車致します」と放送が有る。刻々と時間だけが過ぎてい
く。時折入る放送は、問題になっている列車の状況と、お詫び
の放送だけ。列車の状況も大まかな内容で、「まだ、動いてい
ない」と印象付けるものであった。10時50分を過ぎた頃の
放送で振替案内放送があった。乗務員が各部屋を回り、振替を
行うよう回りもした。乗客の大半はその指示に従い、11時過
ぎに到着した普通列車で、2つ先の新白河駅を目指すことに。
私はまだ時間的余裕が有ったので、乗り続ける事にし、がら
んとした車両の中で過ごしていた。1駅2駅と進んでは30分
位停車を繰り返しながら、新白河、小山と徐々にではあるが、
上野に近づいていく。時間も12時を過ぎ、お腹も空いてきた
ので、荷物をまとめ、食堂車へと向かう。「弁当があれば頂き
たいのですが?」と言う私に、しまいかけた中から弁当を出し
出してもらった。ラウンジで食べるも、誰も居ない静かなラウ
ンジで食べる弁当は、味も素っ気も無かった。
時計は13時、13時半、14時と過ぎていき、列車も少し
ずつだが、上野へと近づいていく。14時半前に近くを通りか
かった車掌に、今後の進み具合やこの先の連絡手段について、
問い合わせるも、この時点でも先が見えてないとの事。
時間は無限にある訳ではない。時間どおりに到着していれば
、予定をこなしていけるのだが、外せない予定以外は、電話で
キャンセルをする。外せない予定先に行く時間も含め、リミッ
トが近づいてくる。
やがて、久喜駅に到着する前に、決断をしなければならなく
なり、最後の確認をする。「まだ、指定の時間に到着する予定
は立っていない」と言われ、「時間の限界です。最寄駅で降ろ
して頂けますか?」「判りました」となり、駅に到着する。
こうして、渡道の旅は、埼玉県久喜駅で終わる。
何とも、なんとく納得の行かない終わり方になってしまった
が、これもまた列車の旅。
次回があれば、今度こそ上野まで乗りたいものである。
これにて、渡道レポートは終わりです。
今まで、お読み頂きましてありがとうございました。
電池屋
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