北斗星の家 掲示板 過去ログ
前の記事へ] [次の記事へ] [記事一覧へ戻る] [TOPへ
【000960】 イニシャルコストよりも、運用の問題
2001/5/3(木)20:11 - DAKARA ()

国鉄時代の車両がベースであれば、JR各社とも国鉄時代の運用方法を継承しているので共通して使用可能ですが、JR以後の設計の車両に関しては各社まちまちなので、こうはいきません。事前に運用に関して密接な協議や訓練が必要です。JR北海道へ乗り入れるカシオペアでは、こうした問題に対して車両にトラブルが発生したときの要員として、エンジニアが添乗しています。増備されないのは毎日エンジニアを出せないという、人的問題かもしれません。サンライズをJR東海も所有することになったのも、相互乗り入れによる清算のメリットだけではないと考えられます。

動力車と違い、客車の場合は走行距離に伴う動力機器の維持は不必要で、技術発達に伴う新しくより経済的な駆動方式導入のメリットはないので、車体が持つ限り使用できます。もちろん台車などは変わるかもしれません。ですから、電車などと違って、しっかり整備さえすれば車体は耐用年数は無縁です。経年劣化は多くの場合、整備状態により発生します。電車でも、動力車は衣替えしても付随車は旧系列からの流用で済むケースがあるのは、みなさんご存じの通りです。

また、同じ24系客車でも北斗星北海道編成のベースになった車両と、東日本編成で運用されている車両では製造時期に開きがあります。北海道車のベースになっているのは、24系が誕生する前に製造された14系0番台車から耐寒化や他系列と混結できるよう改造された14系500番台車を、さらに改造の上24系に編入したものです。東日本車の解放B寝台に主に使用されている24系25形200番台車とは9年ほど差があります。

つまり、もし新車投入があるとすれば、新車投入によるメリット、すなわち省力化や車両運用&人員の効率化、ランニングコストが増大し新製の方が安価にすむ場合、などがあるときです。サンライズの場合は車両運用と人的問題、カシオペアの場合は同クラスの車両を従来からの改造で賄いきれないためと考えられます。


前の記事へ] [次の記事へ] [記事一覧へ戻る] [TOPへ