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【001632】 わたらせ渓谷鉄道、日帰りの旅
2003/10/19(日)18:24 - とらん・ぶるぅ☆ ()

皆様こんにちわ。

さて、足尾といえば田中正造、銅山、鉱毒、明治天皇への直訴です。
田中正造の顔が何故か100円紙幣の板垣退助の肖像とかぶって見えたり
教科書の肖像画にもっと○○○(不適切表現につき自粛)っぽくなるような落書きをしたのは遠い昔の話。
そんな誰もの記憶の片隅に残っている名前が渡良瀬川であり、
この川に沿って走っているのが今回旅をしてきた、わたらせ渓谷鉄道です。
鉄ちゃんには、旧国鉄足尾線とか宮脇俊三氏の時刻表2万キロ完乗の地とか、
「サロン・ド・わたらせ」(元JRの展望付きお座敷「やすらぎ」)のほうが通りがいいかも知れません。
現在は日本最初の公害の地とか国鉄赤字廃止対象路線というダーティーなイメージはなく、
渡良瀬川を臨む渓谷美を売り物にした観光路線となっており、
オープンデッキスタイルのトロッコ列車「トロッコわたらせ渓谷」を運行しています。

ほとんど思いつきの旅行だったのですが、1週間くらい前にトロッコ列車の
乗車整理券を購入しようと、みどりの窓口で問い合わせてみると、
下り列車のトロッコは完売、さすがに行楽シーズンですね。
とりあえず帰りの上りだけおさえておきました。トロッコのチケットの
取り扱いはわたらせ渓谷鉄道の一部の駅と、JR東日本の窓口です。
結局、何度か窓口に通ったのですが行きの下りトロッコは取れませんでした。

現地までの足は、東武特急りょうもう5号を使いました。
わたらせ渓谷鉄道との接続駅、相生にも停車するので乗ってしまえば一本です。
朝に浅草駅へ行ってみると、浅草駅で取っても余裕でした。
細かい話になりますが、旅行代理店で取ってもらったところ、
代理店では発券手数料がかかってしまいました。とは言っても数百円の話ですが。
日光・鬼怒川行きのスペーシアでやってる電話予約が使えないんですね。

車両は新製車の250型。車体は新しくなっているので見た目や乗る分にはどうということはないですが、
小田急ロマンスカーより長時間乗車の特急なのに車内販売がないのは残念です。
飲み物の自動販売機はありますが140円です。浅草駅で朝食を購入し、車内で腹ごしらえとしました。
特急ホームに立ち売りが出ており、おにぎり弁当、かに飯、とり飯があり、
はずれのできにくいラインナップでしたが、とり飯を購入。650円也。
薄く味付けされ薄切りになったとりの胸肉がたれのかかった御飯の上に乗ったシンプルな物です。

東武浅草駅は大きくカーブしており、そろそろと発車するとすぐに隅田川を渡ります。
北千住を出ると特急らしい走りになってきます。
車内もにぎやか、行楽客らしきグループでそこそこに埋まっていました。
半蔵門線直通が始まった後での伊勢崎線乗車は初めてですが、
追い越しやすれ違う列車のなかに東急マークや紫帯の電車が混じっているのが新鮮です。
向こうの列車の銀色の車体にりょうもう号の赤帯が映って見えました。
車窓は高架区間を降りた後も住宅街が延々と続き、東武動物公園につく頃には
うってかわって、田園風景が目立つようになります。
館林をすぎると、右手遠くに山々が見えるようになります。
周囲はの田は稲穂の波で稲刈り中真っ最中でした。

途中、太田駅は数年前に月に2,3回程度外勤で通ったところで、当時からずっと高架工事中。
雰囲気が変わらないのは懐かしかったのですが、意外と進んでいないのですね。
横をずっと高架が併走するのでそこが変わった程度のようでした。

相生駅へ到着後、わたらせ渓谷鉄道の一日乗車券を購入。
この日のトロッコわたらせ渓谷号は上り下りともに整理券は売り切れだそう。
現地に着いてからその事実を知らされるお客さんもいました。
まずは10:54に相生を出る列車に乗車。3両編成でしたが、
シートがほぼ埋まる程度にお客さんが乗っていましたが、大間々駅で120名もの
団体客が乗り込んできました。
大間々駅で見かけたトロッコわたらせ渓谷号は、この日は国鉄色のDE10の牽引です。

天気は快晴、いい行楽日和です。途中、水沼駅で下車。
駅の中に温泉があるという水沼駅温泉センターで一風呂浴びて、
次の列車を待つことにしました。内風呂とかっぱ風呂と名が付いた露天風呂があり、
かっぱ風呂はずっと奥の方にあります。いい陽気になっていたので、露天で一風呂にしました。
あちこちに河童のキャラクターのステッカーや河童の像が並んでいます。
入浴料は大人500円、一日乗車券をもってると、100円引きです。

風呂から上がると、ちょうど、お昼時で駅周辺に2カ所、
食事のできそうなところを見つけましたが、時間がないのでここではパスしました。
水沼駅でやってきた列車は2両編成、ただし、車内は満員、とりあえず川の方の吊革はキープできました。
進んでいくと少しづつ葉が色づき始まっているのが見えます。

富弘美術館のある神戸(ごうど)駅でお客さんの大量下車がありましたが、
それでも座席はほとんど埋まっていました。
神戸駅には、青く塗り替えられた元東武特急DRCの車体を利用したレストランの営業があります。
ワンマン列車なので、後ろ乗り前降りなのですが、運賃箱のない後ろから降りるお客さんも多数。(汗
車内で係員が切符の販売を行っていたので、その辺は大丈夫だったのでしょうけど。
神戸駅を出た後、長いトンネルを抜けるとすぐに渡良瀬川を渡り、短いトンネルの後に
沢入駅に到着しました。ここから先が一番車窓の良いところ、
大きな石と川面の織りなすコントラストが美しいです。
このあたりはあと、数週間もすると一番の紅葉見頃になるでしょう。

終点間藤駅では10分ほどで折り返し。終端部の向こうの山の景色がきれいです。
帰りは意外とほとんどのお客さんがそのまま来たときと同じ列車に乗り込んできました。
足尾近辺は銅山があったためか、狭い土地ながらも街を形作ってます。

間藤駅から一駅もどり、足尾駅からトロッコ列車に乗ります。
ちょうど、引き上げ線から出して機関車の前後を付け替える機回しをするところでした。
間藤駅は一線行き止まりで、機関車の付け替えができるのがここまでなのです。
足尾駅のホームの向こうには、元「やすらぎ」の中間車が
ビニールのカバーを掛けられて留置されています。
駅前には小さな商店がありますが、お酒や食料の調達は、あまりできないです。
酒屋も近くにあるそうですが、休日は閉まっているとか。

トロッコ車両は、両端を12系客車に挟まれた構成で、車内放送も12系のものを利用しており、
車内チャイムはおなじみハイケンスのセレナーデです。
通洞〜沢入間の景色は上り進行方向右側がベストなので、まずトロッコの右に陣取りました。
列車は風景の良いところは速度を下げ、最徐行です。
吹き抜けの車両には、走行に伴って入ってくる風が気持ちいいのですが、
ディーゼル臭いです。(^^; 沢入から先トンネル区間で、ディーゼル排煙から逃げるため、
解放型客車から12系に移動、そこから先は左に陣取りました。
小さな流れの川が、大きくなっていく様子が、下って行くにつれ分かります。
河原も小さな石が目立ってきました。

終点の大間々ではトロッコ列車に接続して、桐生行きが出ています。
相生から東武線りょうもう32号で帰宅の途につきました。


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