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【001596】 「トワイライトエクスプレス」乗車レポ(8/14〜8/15)・そのG
2003/9/16(火)15:50 - 無加川のニジマス ()

 吉岡海底駅を通過して間もなく、車掌さんが、「もう間もなく
しますと、北海道側の避難所である吉岡海底駅を通過しますが、
その手前に、ドリームサインと呼ばれる目の残像現象を利用した
LEDによる仕掛けイルミネーションがあります・・・・・」と
説明しました。しばらく走り続けた後、進行方向左側の車窓を見
ると、赤く光るLEDの絵文字が現れてきました。これが、あの
ドリームサインです。最初に、青森県の「ねぶた祭り」の絵が見
え、列車が進むに連れ、札幌の時計台、大通り公園、テレビ塔、
丹頂鶴などへと絵が変化し、最後に、「JR 次は吉岡海底駅」
という文字が現れました。なお、このドリームサインですが、下
り列車からしか見られません。あくまでも、JR北海道さんによ
る、北海道へ来る方々へのおもてなしのサービスとのことです。
ドリームサインが流れ去ると、間もなく、吉岡海底駅に差し掛か
りました。車掌さんの解説にもありましたが、この吉岡海底駅に
は、海底水族館や、1998年から開設されている「ドラえもん海底
広場」などが見学者コースに設置されており、夏休みなどの観光
シーズン期間中や春〜秋にかけての週末には、「ドラえもん」の
着ぐるみショーなどのイベントも開催されるということです。去
年(2002年)12月のダイヤ改正前までは、快速「海峡」号の一部
に、吉岡、竜飛の両海底駅の見学者用の客車が連結されていて、
1998年以降は、全列車が「ドラえもん海底列車」仕様となってい
ましたが、ダイヤ改正で、電車特急の「白鳥」号と「スーパー白
鳥」号の一部が、いずれかの海底駅に停車するようになり、「ド
ラえもん海底列車」は、先月(7月)から新たに登場した、電車
による臨時特急「ドラえもん海底列車」号が受け継いだことにつ
いても、車掌さんから説明がありました。
 吉岡海底駅を通過した直後、「トワイライト」は、少し速度を
上げて、北海道側の坑口を目指します。車掌さんによる説明会も
大詰めを迎え、乗客の皆さんからの質問に車掌さんが回答するコ
ーナーとなりました。私は、「最近、本州でも、エキノコックス
症が広まる恐れがあると言われていますが、そのエキノコックス
の媒介主の1つであるキタキツネが、青函トンネルを通り抜けて
本州に上陸したという噂は、本当なのでしょうか」ということを
質問しました。車掌さんは、「時々、新聞で、青森県にてキタキ
ツネを目撃したというニュースが報じられることがあるので、青
函トンネルを通り抜けて本州に上陸したというのは、おそらくは
事実ではないかと思います」と回答して下さいました。その他に
も、2、3人ほどの乗客が、車掌さんに質問をしていました。質
問コーナーが終わると、本来、ここで、函館車掌所による「トワ
イライトエクスプレス」乗車記念のオレンジカードセット(「ト
ワイライト」のオレンジカードと「『トワイライト』で青函トン
ネルを通過したことを認証します」という青函トンネル通過記念
のオレンジカードの2枚組)の販売があるのですが、この時は、
新しいデザイン(図柄)のオレンジカードの発売直前でもあり、
前のデザイン(図柄)のオレンジカードセットの在庫も切れてい
たこともあって、4年前の時のように、オレンジカードセットを
乗車記念として購入することができなかったのが残念でした。ち
なみに、竜飛海底駅の通過時刻は午前3時16分頃で、吉岡海底駅
の通過時刻は、午前3時30分頃でした。
 こうして、青函トンネルの説明会が終了する頃、青森側の坑口
にもあった3つの青紫色の照明が見えてくると、午前3時43分、
「トワイライト」は、青函トンネルの北海道側の坑口から地上に
出ました。ついに、北海道の大地に上陸したのです。この先の木
古内駅まで、スラブ軌道の複線区間が続きます。私は、青函トン
ネルを通り抜ける直前に、説明会を担当した車掌さんに、「未明
の五稜郭駅での機関車交換作業を、ホームに降りて見学したいの
ですが、構いませんでしょうか。4年前に乗車した時も、その時
の車掌さんが許可して下さいましたが、ぜひ、今回も、ホームに
降りて見学させてもらえませんでしょうか」と頼みました。する
と、車掌さんは、最終的には、快く許可して下さいました。そし
て、説明会が終わってからも、引き続き、唯一人だけ、サロンカ
ーに残って、車窓を眺め続けることにしました。先ほどの説明会
を担当した車掌さんと北島三郎氏(サブちゃん)の地元の知内駅
を通過すると、またしても、7つのトンネルを通り抜けます。そ
の後、突然、「トワイライト」は、途中の駅に停車しました。不
思議に思い、車窓を見ると、札幌発・青森行きの上りの急行「は
まなす」が、上り線ホームを通過していくではありませんか。こ
の光景は、北海道からの帰りに私が青森まで乗車した上りの「は
まなす」の車窓からも眺めましたが、やはり、「トワイライト」
の方が運転停車して、「はまなす」と交換していました。最近に
なって分かったのですが、下りの「トワイライト」は、午前3時
53分頃に木古内駅に運転停車して、上りの「はまなす」と交換す
るということでした。あの時は、暗闇の中であったこともあり、
木古内駅を過ぎた江差線の区間の函館寄りの駅にて運転停車した
のではないかと思っていました。ともあれ、サロンカーから車窓
を眺め続けると、次第に空が白み始め、時々、夜明け直前の薄暗
い津軽海峡の海も、集落の間や国道沿いから見えてきました。函
館市の郊外に近い場所まで近付くと、工場や住宅団地、さらに、
遠くには、函館山のシルエットまでもが見えてくるようになりま
した。そして、進行方向左側の車窓に函館本線(青函派出所、J
R貨物・五稜郭機関区など)が見えてきました。間もなく、午前
4時29分に、「トワイライト」は、五稜郭駅に到着しました。こ
の五稜郭駅で、「トワイライト」は、牽引機関車の交換と、進行
方向の転換(大阪−青森間での向きと同じ状態に転換)のため、
午前4時42分頃まで、13分間も運転停車することになります。

(以下は、次回に続きます)


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