北斗星の家 旅レポ掲示板 過去ログ
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【001165】 北斗星 初乗車記
2003/3/14(金)00:13 - らんどまあく ()

先日、3月11日に初めて北斗星に乗車した。
北海道出張が決まったときから、今回は北斗星で行こうと心に
決めていたのだが、まさかロイヤルに空室があるとは思わずに、
B寝台との差額分は自腹を切るということで、ロイヤルを予約した。
ここのページで事前にいろんな下情報を仕入れて、いよいよ当日
乗車の時がやってきた。

上野駅で飲み物や弁当、朝食用のパンなどをたっぷりと買い込み、
まだ前発のカシオペアが止まっている13番線へと向かった。
カシオペアのスイートルームなどを外から眺めて、その車両を
見送ると、ほどなく北斗星1号が日暮里方面からのっしりと
入線してきた。荷物をもち、9号車1号室に向かう。
以前、急行『日南』や、『あさかぜ』などで利用したことのある
B寝台の通路と比べてやや狭い感じのした通路を通り、1号室に
到着。引き戸を開けると実に狭い土間と『この部屋を一人で独占して
いいのか?』と思うほどの広々とした部屋。
さっそく室内を物色。まずはチェアーとデスクを確かめる。
足元がぐらつき、意外と座りごこちの悪い椅子だった。
テレビの横にあるクローゼット。ハンガーは4本と十分なんだが、
コート+上着とズボンなど、、、ではちょっと狭かった。
そういえば閉まりも悪く、隙間に紙を挟んでないと勝手に開くので
困った。
進行方向とは逆向きにテーブルが向いていたので、椅子を机と
逆向きにして座るも、なんとなく落ち着かない。
次にベッド。さすがに幅が広い。丈も十分で、身長182センチの
長身の自分だが、なんとか納まった。
ちょっとベッドの上に立ってみたが、頭は天井に付かず、
改めて広さを実感。天井には北海道の景色の装飾もあった。
続いてシャワールーム。入って右側の洗面台の両脇にある
扉を開けると左側にはバスタオルと普通サイズのタオルが
2組ずつ、右側には例のアメニティグッツ1個とコップが二組。
手前に開く感じになっている洗面台と洋式トイレはさすがに老朽感が
否めなかった。
いつのまにか時刻は16時50分となり、電気機関車に引かれる
あの独特な感じで『ガッタン』という音と振動を立てて出発。
そして車内放送。『ご参考までに、この列車の青函トンネル
通過時間は・・・・』ここのページで教えていただいた通り、
トンネル通過時間の説明があった。時間が10分くらい進んで
表示している、室内のアラームを2時50分にセット。
テレビでは『ミスタールーキー』が流れていたが、まだ外が
明るいうちはカーテンを全開にして車窓を眺めた。
出発してすぐに食堂車の係りの女性(チーフだかなんだか言って
自己紹介してくれた)がウェルカムドリンクを持ってきてくれた。
同時に翌朝のモーニングコーヒーを持ってくる時間を聞かれて、
8時にお願いした。廊下にかた膝をついたまま応対されて、妙に
照れてしまった。
宇都宮の手前辺りで日が暮れたので、弁当を食べた。
宇都宮駅に到着したときにはビデオを見入っていたのだが、
ホームに立っていた女子高生グループに部屋を覗き込まれて
しかも目が合い、ちょっと恥ずかしかった。しかし『どうぞ
見てください』と言わんばかりに、そのまま観察させてあげた。
他の客もチラチラと自分の部屋を覗き込む。
さすがにこの辺りでこの『ロイヤル』が実に贅沢な代物なんだと
実感し始めた。スペースが限られているはずの列車の車内であるのに、
自分専用のシャワールーム+洗面台+トイレ。ベッドのほかに
チェアーもあり、本物のホテルのなかでも『高級』と名のつく
ホテルにしかない、ウェルカムドリンク、モーニングコーヒー、
朝刊サービス。部屋の中で誰に気兼ねするでもなく携帯電話も
使えるし、テレビも見れる。アメニティグッツも揃っており、
クローゼットもある。補助ベットを出せば自宅のベットより広くなる(笑)
はっきり言って『ここはもう列車の中ではないな』とさえ思った。
B寝台の料金に1万円ちょっとのプラスで乗れるんなら、ある意味
安いもんじゃないか?と余裕で思えた。
そうこうしているうちに、ビデオは『海峡』にかわり、健さん好き
という自分の性分と、この北斗星で見るというシチュエーションの
すばらしさに、ジーーーーーッと見入ってしまった。
見終わった後は、トンネルは正座して通らせて頂きたい気分になった。
ビデオを見終えてすぐに就寝。もちろん補助ベットを引っ張り出して、
広々とベットを使った。装飾の明かりをつけて楽しんでいたのだが、
明るすぎて眠りの妨げになったので、すぐに消してしまった。
目覚ましが鳴り、起きてボーッとしていると何時の間にか青函トンネルに
突入したようだった。ものすごく早い朝食を食べながら(勿論、正座は
してませんでした(笑))トンネルの通過を見届けた。途中、ネオンサインみたい
なものがあったが、よーーーく見ないとなんて書いているのかよくわからなかった。
さて、もうひと眠りするか、と思ったがなかなか寝付けず、そうこうしている
うちに、列車は函館駅に到着した。すると隣のホームに、上野では30分前に
出発したはずのカシオペアが停車中。『ん?もしかして今日も雪の影響で
遅れてるのか?』と思ったが、部屋にあったJR北海道の小冊子に書いてあった
時刻表で確かめると、定時であることがわかった。
カシオペアが出て行ってから、カメラを片手にホームに降りた。
函館から乗車してくる人が2〜3人いたようだ。
DD51の写真を取り、自販機でコーヒーを買って車内へ。
せっかくなんで初めてロビーカーへ行ってみた。グランシャリオを
通り抜ける際、乗務員の女性の方がお化粧中でちょっとバツが悪かった。
ロビーカーは誰もいなく、とりあえずタバコを1本吸って再び個室へ。
この時間はビデオ放送もやっておらず、うっすらと夜も明けてきたことから
じーーっと車窓を眺めていた。雪景色と大海原が一緒に見れる。馬も見れた。
北海道を実感。
6時30分を回ったころに、この日初めての車内放送が。
グランシャリオから朝食の案内と、シャワールームの案内だった。
どうやらこの時間までシャワールームの券は売り切れていないようだった。
8時ちょっとすぎにモーニングコーヒーと一杯の冷水、そして新聞を今日も
かた膝をついた昨日の女性が持ってきてくれた。いっしょにウェルカムドリンク
を片付けてもらい、(ワインとウイスキーは一言言って貰った)
コーヒーカップを回収する時間を確認されて女性は去った。
9時頃には車掌が部屋のカギを回収に来た。
列車は次第に華やかになってきた町並みに入り込み、定刻どおりに
札幌駅へ到着した。
仕事前にこんなに贅沢な思いをしていいのか?この次に乗るときは大切な
女性を連れて乗りたいな。こんなことを考えながら北斗星1号のロイヤルを
後にした。
一部辛口評価の部分もありましたが、全体的に大満足の16時間30分を
過ごせました。これに冷蔵庫なんか付いてたらもう言うことはないですね。
あと、せっかくなら詳しい時刻表とか、車内案内とか、ルームサービスで
持ってきて貰えるグランシャリオのメニュー表などがあればいいなと思った。


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