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【001081】 道東ぐるり湿原ラインの旅(第2部)〜堪能(2/22)
2003/2/28(金)00:08 - きみっぺ ()

5時40分にセットした携帯電話の目覚ましを鳴らすことなく、10分前に目が覚める。
普段は絶対に早起きなんて出来ないくせに、こういう時に限って必ずと言っていいほど
早朝に目が覚めるのは、精神構造が未だ子供である証拠なのか...^^;。
一頃に比べると、かなり日の出も早くなり、進行左手に網走湖のワカサギ釣りのテントが
見え出す頃には、周囲にもすっかり明るさがにじみ出ている。天気は...、雲一つない
快晴〜♪^o^。

定刻より1分程早く、オホーツク9号は無事に網走駅ホームに滑り込んだ。氷点下十数度
の中、少々寝不足気味の身体を奮い立たせ、道東の地に第一歩を記す。改札を抜けた後、
子供達がトイレに行きたいというので、終わるまで待つ。あとから降りてくる乗客を何気
なく眺めていると、次から次へと改札口からはき出されてくる。当然、数えてなどいない
が、恐らく普段では考えられないほどの人数であろう。とにかく、凄い人の数である。

駅レンタカーの受付場所に移動、予約していたレンタカー(ミラージュ4WD)を借りる。
マイカーがマニュアル車のため、レンタカーでは常識のオートマチックに少々戸惑いを
覚えるが、まぁ、やむを得ない。

駅の隣にあるローソンで朝食を仕入れ、まずは半日ドライブへと出発する。最初の目的地
は美幌峠。道東地区ならではの雄大な展望を堪能できるポイントとして、最も有名な場所
の一つである。早朝ということもあり、行き交うクルマも数えるほどで、極めて快適な
ドライブである(それにしても、エンジンパワーの足りないこと、足りないこと...)。

美幌峠には、8時少し前に到着。網走を出て間もなく、女満別の手前から既に熟睡状態に
あるカミさんと子供達は、まだグースカお休み中(−−;。ちょうど、私も寝不足の影響
がじわじわと出始めていたこともあり、しばし仮眠を取る。30分少々で、すっきりと
お目覚め。いびきをかいて熟睡中の次男に留守番をお願いし^^;、程なくして目覚めた
カミさんと長男を引き連れ、展望台へ向かう。もともと氷点下十数度という強烈な寒さに
加え、強風による体感温度の低下も著しく、ハンパじゃない寒さを体験した3人は揃って
笑いが止まらなくなる(←要するに、余りの寒さに一時的に気がふれたようです(爆))。
肝心の眺めはと言えば、網走では晴れていたはずの天気が一時的に雲の多い状態となった
ため、屈斜路湖の遙か彼方に遠望できたはずの山並みが、あまりよく見えなかったのが、
少々残念であった。

5分も経たないうちにそそくさと展望台をあとにし、美幌峠を出発。摩周第一展望台、
そして硫黄山(アトサヌプリ)へとクルマを進める。摩周湖では青黒く凍った湖面に歓声
を上げ、硫黄山では吹き上がる水蒸気に手をかざし、観光客気分丸出し(笑)。何と、
硫黄山の『蒸かし玉子売り』が冬も商売しているとは驚きであった。寒い中、ご苦労さん
なことである。それにしてもこの蒸かし玉子、5個で400円である。蒸かすのに天然の
水蒸気を利用しているから、玉子代の他は製造原価“0円”のはずで、何とまぁオイシイ
商売ではないか。でも、こちらは観光客気分丸出しなので、今回も買ってしまう^^;。

圧雪路面を想定してチョイスした4WDであったが、さすがに道東は雪も少なく、無用の
長物と言っても過言でないほど、道路状況は良好である。14時におーろらターミナルを
出港する[砕氷船おーろら]までには充分時間もあり、道すがらJR釧網本線の北浜駅に
立ち寄る。お目当ては当然[停車場]でのお茶体験。実はかなり以前に一度足を運んだ
ことがあるものの、臨時休業にぶち当たってしまったため、未だに一度も入店した経験が
なく、今回はいわば雪辱戦である。
北浜駅前に着いてみると、駅舎前の駐車スペースには、駐車車両が2台程度で、混雑して
いる様子はない。「これならゆっくりとお茶を楽しめそうだ^^」と、期待に胸を躍らせて
入り口ドアを開けようとしたところ、何やら1枚の紙が貼ってある。
『2月22日(土)は都合により休業します』
「ガビーン!(←死語^^;)、22日って、今日じゃんか...ToT」ってな訳で、
[停車場]への初入店は、またもやお預けとなった(悲〜)。

失意のまま^^;、クルマは一路[おーろらターミナル]へと快走。予約は14時の便で
あったが、到着してみるとまだ11時55分。取り敢えず、乗船手続きを済ませてから、
ゆっくり昼食でもと思い、乗船バウチャー券を窓口に提出すると「1便前の12時30分
が空いている」とのこと。が、既に乗船を開始している[おーろら1]の船内の様子を
遠目にうかがうと、お世辞にも“すいている”という状況ではなく、便の繰り上げ変更は
一旦断る。ところが、程なくして[1]の後方に停泊している[おーろら2]にも人が
乗り込み始めるのが見えた。てっきり、1隻しか出港しないとばかり思っていたので、
「あれ?[2]にも乗せてくれるの?」とカウンターに訊ねると、その通りとのこと。
昨年[おーろら]に初乗船した時は[1]であったため、[2]は未経験。迷わず変更
手続きを取る。

真っ先に乗船した訳ではないので、希望の席(2階特別席最前列)は確保できなかったが、
それでも、窓に面した席を何とか確保。15分ほど早発した[1]の後を追い、[2]は
定刻に出港する。巡回してきた船員に特別席料金350円×4人分を支払うと、すぐに
デッキで流氷観賞と洒落込む。流氷は港内にまで隙間なく入り込んでおり、出港直後から
迫力ある光景が繰り広げられる。素晴らしく穏やかな天候の下、大きく振動しながらも
数十pはあろうかという分厚い氷を難なくぶち割りながら沖合へ。流氷と船体がぶつかり
合う大きな音や振動に驚嘆し、船体に押しのけられながら海の底よりせり上がってくる
流氷塊に目を見張る。沖合にひとかけらだけ残っていた流氷を踏んづけて帰ってきた昨年
とは大違い。雪辱を果たすだけ果たしても余りある、最高の一時間を思う存分満喫した
のであった^^。

下船後、15分早発していた[おーろら1]に乗船していた義兄夫婦と合流、札幌にも
2軒ほど支店を出している回転寿司屋に移動、遅めの昼食を取る。ネタの新鮮さや味は
意外にも札幌のそれと変わらず、まぁこんなもんか、といったところ。というより、網走
に来ているという意識が、かえって大きすぎる期待を抱かせた可能性が強い。ただ一つ、
札幌と異なっていた点は接客の質。網走では当たり前なのか、それともたまたま当たりが
悪かったのか、「いらっしゃいませ」は言わないわ、注文をしても返事一つせず無言で
握り始めるわで、居心地悪いことこの上ない。“北海道の接客レベルは全国最低”と揶揄
される訳だよと、妙に納得。かく言う自分自身も肝に銘じたい。

天都山にあるオホーツク流氷館の見学と、タイヤチューブのボブスレー体験で今日の予定
を締めくくり、義兄夫婦ともここでお別れ。網走駅のレンタカー営業所に、朝から大活躍
してくれたミラージュを返却。駅前からタクシーをとばし、16時に今宵の宿[網走湖荘]
へ到着する。嫌味のない、スマートな案内に先導されて通された部屋は、このホテルでは
恐らく最もスタンダードなタイプの部屋であるのだろうが、スイートルームを除けば、
私が今まで宿泊した中ではどの部屋よりも広く、白く氷結した網走湖の絶景が大きな
窓一杯に拡がるロケーションと相まって、最高のくつろぎを堪能することができた。無論、
程なくして挨拶に訪れた仲居さん、夕食や朝食会場の係員諸氏、チェックイン・アウトの
時に応対したフロントマン氏など、それぞれが気持ちの良い接客をさりげなくこなして
おり、ハイレベルなくつろぎの演出に大きく一役買ったことは言うまでもない。

旅行の最終日は、ちょっぴり乗り鉄っぽく、観光列車三昧で締めくくります。
ですが、油断大敵...^^;。波乱の最終回・第3部へと続きます。ではでは〜。


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