北斗星の家 掲示板 過去ログ
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【000739】 感動の北斗星乗車体験記
2001/3/28(水)00:41 - 西河和幸 ()

はじめましてこんばんわ!北斗星を検索したらこのページにたどり着きました。
僕にとって北斗星は永遠の憧れでした。今日はこの前乗車した念願の北斗星乗車記を
書かせていただきます。

時は今から10数年前、北斗星が誕生して間もない時のことです。
僕は当時9歳で、親に連れられて上野駅を通った時に偶然青い車体が目立つ
北斗星を発見しました。僕はちょうど食堂車のところを通った時に、その照明に驚
き、
本当に列車なのか?とおもいました。さらに進むとちょうど乗客の1人がドアを開け
ようとしてました。
僕は興味津々その姿を見てまして、扉が開くとなんとそこには、とてつもなく広い部
屋がありました。
それが後に知ったロイヤルでした。3段式B寝台しか乗ったことない俺にとって、そ
れは驚きと憧れでした。
僕もいつか乗りたい・・・。この時こうおもいました。
そして後に時刻表を調べましたが、当時小学生のわたしではとても払えない額でし
た。
でも僕は強くおもいました。「いつか絶対あの部屋に乗ってやるぞ」と・・・・
まさにそれは夢と憧れだった・・・。

それから10数年経って、高校大学と出てなんとか職をもったわたしですが・・・
常々北斗星に乗りたいとおもい、一生懸命お金を貯めました。
またそんなに給料も少ないので、一生懸命節約してガンバってためました。
そして何とか札幌へロイヤルとディナーを買えるくらい貯まったので、いよいよ乗る
か!と
ばかりに切符を買いにいきました。みどりの窓口で出発一ヶ月前に並んで、切符を
ゲットしました。
それからの毎日はもうワクワクして、早くこの日が来ないかと待ち遠しかったです。


そしていよいよ当日です。緊張しながらも上野駅に行ってみるとわたしが乗る予定の
北斗星がいました。
昔と変わらず青い車体を輝かせた北斗星が!でも昔と比べて車体が少し疲れてたよう
に感じました。
そしていよいよ乗車です。そして個室の前に来ました。10年前は見ただけだった個
室を開けることも
今度は自分がやるんだ・・・そう思いつつ緊張しながらも扉を開けると・・・
そこは10年前憧れの地だったロイヤルルーム。しかも今度はこの部屋の主になった
のだ。
そうおもうと嬉しくてたまらなかった。喜びと緊張を抑えてさっそく部屋に入る。
そして嬉しさのあまりに部屋の写真を様々な角度から撮影。上野で停車中の15分間
はあっという間に過ぎた。
そして列車がガクンという揺れから発車。僕は嬉しくてベットでおもいきり横にな
る。
すると車掌さんが切符の検察に来た。これと同時に部屋のカードキーが渡される。
これがまたかっこいいのだ。そしてまたしばらくすると食堂車の係員がやってきた。
ワインやウィスキーや氷などが入ったバーセットを置いてくれた。
こんなサービスまであるのかとわたしは感動した。また明日朝にモーニングコーヒー
があることも
教えられた。これまた嬉しいサービスである。
そしてしばらく車掌を眺めながら一杯やってると食堂車からアナウンスが。
準備が出来たらしい。どうせ北斗星に乗るならと食事の最大の目玉であるフランス料
理にした。
食堂車に入ると凝った照明が独特のムードを漂わす。緊張気味の中、席につく。
何やら高級レストランに入った気分だ。まずは飲み物を聞かれた。わたしはさっきワ
インを飲んだので
ビールにした。そしてオードブルからパン、スープと品物が流れていくのは、まさに
コース料理だ。
そしてメインの肉料理の番だ。コックの人の炎の演出もなかなかだ。味もやわらかく
てとてもおいしい。
そしてデザートまであり、このディナーは満足中の満足で終了した。

部屋に戻るとシャワーを浴びようとおもった。そして別室に入った。
そうしたらなんと洗面台の収納ケースの中にバスタオルと旅行品の入ったトラベル
セットがあった。
ポーチはもちろん北斗星のマークだ。これまた嬉しいサービスである。そしてシャ
ワーを浴びた。
車内で、しかも自分の部屋でシャワーが浴びれるのは、これまた素晴らしい。
あまりの感動ぶりに残り時間を忘れてしまった。とはいえロイヤルは普通のシャワー
の時間と違って
長めなので、まだだいじょうぶだ。残りは明日の朝に・・・・
そしてしばらく室内放送を見ていて、眠くなってきた。
いよいよこの大きなベットで寝るんだ。こうおもうと何だかとても嬉しい。
青函トンネルを見たいので、早朝にタイマーをかける。
興奮して寝られないかとおもったらすぐに寝てしまった。

そして気が付くと一面雪が多少残った景色。北をおもわせる車窓だ。
まだ空は真っ暗。僕は部屋を出てロビーカーに向かった。
すでに何人かいて聞いてみるとあと少しで青函トンネルらしい。
ゴトンゴトンと小刻みのレールの音がなくなった。ゴォォという音とともにトンネル
に入った。
青函トンネルだ。いよいよ本州ともお別れだ。途中海底駅があった。
そして2つめの海底駅を通過してしばらくするとトンネルから出た。
ついに北海道だ。電車で津軽海峡を越えて北海道に来たぞという実感がわいた。
僕はものすごく感動した。しばらくして部屋に戻り再び睡眠・・・。
今度気づいた時には、北海道らしい牧場の見える景色だった。僕はこの光景に感激し
た。
そしてモーニングコーヒーをいただいた。さらに朝刊があるのも発見。
僕は嬉しくて普段あまりよく読まない新聞をよく読んだ(笑)
その後朝食を取りに食堂車に行く。夜のムードとは違った食堂車だがいい雰囲気だ。
朝日いっぱいに浴びながら食べた朝食はボリューム満点。とてもおいしい洋食でし
た。
このあと部屋で朝シャンしました。何度も好きな時間にシャワーが浴びれると喜んで
いたら
なんとついに全ての水を使ってしまいました(笑)
そしてしばらく車窓を眺めてると、もう終点です。
僕はだんだん悲しみがこみ上げてきました。もう終わりなのか・・・・もっと乗って
たい・・・
しかし終着駅はどんどん近づく・・・。なんだかとても寂しくなってきました。
降りる準備をして、ついにロイヤルともおさらば。
札幌で下車後、しばらく外から自分の乗ってた部屋を見る。
俺はあそこで一晩過ごしてたのか・・・。なんだか夢のようです。こうおもうと何だ
か涙が出そうでした。
そして車庫に向けて北斗星が出発してしまいました。
わたしは自分の乗ってた部屋を見ながら涙をこらえてサヨウナラと軽く挨拶をしまし
た。

とまぁ10年間憧れだった北斗星に乗りましたが・・・
本当に素晴らしい旅だったとおもいます。
帰りは飛行機で帰りましたが、北斗星の16時間より飛行機の2時間の方が長く感じ
たくらいでした。
今日本人は早く移動することにテーマを持ってますが、こうして地上を景色を見なが
らのんびり旅
するののほうが絶対に楽しいし、思い出としてずっと残ります。
僕はこの北斗星に乗って様々なドラマがありました。感動、驚き、喜び、悲しみ・・

これらの思い出をくれた北斗星、本当にありがとーーー!!
皆さんも北海道に行くならぜひ北斗星を利用してみてください。
絶対オススメです。せっかく本州と北海道が陸続きになったのだから利用しない手は
ないでしょう。

以上長々と失礼しました。


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